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猫を飼う前に知っておくべきキャットフードの量の決め方がわかる『猫の寿命は8割が"ごはん"で決まる! 』

キャットフードの写真

こんにちは、たひらです

僕たち人間が「健康」になろうと思ったとき、あなたなら最初に何から改善しますか?

運動ですか?それとも充分な休息ですか?

きっと答えは人によって分かれると思います。

僕が最初に思い浮かべるのは「食事」です。

健康の基本は『しっかり食べてしっかり出すこと』だと常日頃考えています。

そして『しっかり食べる』をより具体的に言い換えるなら

『1日に何kcal摂取して、そのうちたんぱく質・脂質・糖質のバランスをどうするか』だと考えています。

では、猫の「健康」を考えるときはどうでしょう。

食事の量はキャットフードの袋に載っている体重当たりのグラム数を何も考えずに与えるだけで良いのでしょうか。

猫にも1日に必要なカロリー数や栄養素のバランスがあると考えるのが自然だと思いませんか?

今回読んだ『猫の寿命は、8割が”ごはん”で決まる! [ 梅原孝三 ]』では、猫に必要な1日のエネルギー量の計算方法が丁寧に書いてあります。

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この本がおすすめな人

  • これからキャットフードについて調べ始める人
  • 去勢後の食事量や減量するための食事量、成長期、妊娠期、授乳期など様々なライフスタイルに合った食事量の計算方法が知りたい人

特徴

猫に必要なエネルギー量の2つの計算方法が書かれている

  • RER(rest energy requirement):安静時エネルギー要求量
    • 70×(体重kg)^0.75
  • DER(daily energy requirement):1日当たりエネルギー要求量
    • RER係数

計算例

体重4.0kgの去勢後の猫の場合

  1. RERを求める
    1. 70×4.0^0.75
    2. =70×2.82
    3. =197.8kcal/day
  2. DERを求める
    1. 去勢後の係数は1.2なので
    2. 197.8×1.2
    3. =237.5kcal/day

メリット

この本を読んで、この計算式が一番有益で実践的だと感じた特徴です。

キャットフードの選び方は少し探せばどこにでも載っています。

しかし、食事量の計算方法が書かれているものは多くないです。

さらに、去勢前後でのエネルギー量や活発な猫、肥満の猫、減量したいとき、成長期、妊娠期、授乳期でのエネルギー量の一覧表が載っている本は他に見たことがありません。

デメリット

ちょっと計算がややこしいです。

体重の0.75乗ってどうやって計算するの?って思いますよね。

一応計算方法は丁寧に書かれているので、自分で計算することはできます。

とはいえ、ややこしいですよね

そんなややこしい計算を体重を入力するだけで自動で行ってくれるサイトを見つけたので使ってみてください

サイト名:DER計算式(犬猫) https://calculator.jp/health/der/

キャットフードの目安給与量の補正方法が載っている

キャットフードの袋に書いてある各体重の目安の給与量通りに与えていたら、肥満になったり逆に痩せてしまったりということがあるようです。

それは、たとえ同じ体重でも年齢や活動量が異なれば必要なエネルギー量が異なることが原因です。

そこで、愛猫に適した1日当たりエネルギー要求量から本当に必要なごはんの量の計算の仕方が載っています。

  • DERフードの代謝エネルギー100
  • 先ほどの『4.0kg去勢後のDER:237.5kcal/day』より
  • 『100g当たりの代謝エネルギー量が357kcal』かつ『4kg当たりの目安給与量50g』のフードの場合
  • 237.5÷357×100=66.5g
  • 目安量の50gと比較すると16.5gも給与量が少ないことが分かります。

何も考えずに目安量で与えてると、大切な愛猫が栄養失調になっていたなんて悲しすぎますよね。

この計算は電卓を使えば簡単に答えを出せるので、是非覚えておきたいですね。

1日に必要な水分量のについても載っている

これで食事は完璧だと思いたいところですが大切なものを忘れています。

それは「水分」です。

大人の猫で体の50〜60%は水分で出来ています。

水分量が不足すれば尿石症や膀胱炎などの病気を引き起こし、10%の水分が失われると命にかかわると言われています。

4.0kgの猫であれば400g失うと命にかかわります。

では、1日の水分量はどのくらい必要なのでしょうか

  • 50ml/kg/day

1日当たり1kg当たり50mlの水分量が必要です。

4.0kgの猫であれば、1日に200mlの水分が必要という計算になります。

ただ、猫は元々乾燥地帯で暮らしていた動物なので、飲水量が少なくても生きていけるうえ、喉も乾きにくくなっています。

猫がいつでもどこでも水分を飲めるように、家のいたるところに清潔な水をおいてあげるといいようです。

現役の獣医さんが監修している

仙台にある動物病院:仙台プラム・アニマルクリニックで院長をしている梅原孝三獣医師が監修をされています。

梅原先生は獣医師の資格のほかにも調理師免許とペット栄養管理士の資格を持っているお医者さんです。

他にも鍼灸、漢方、ペット薬膳の知識も豊富で実際に治療にも活用されています。

ペットの食事療法についても詳しく、国内だけでなく海外でもペットの栄養やフード、ペット薬膳についての講義を行っているすごい先生です。

マンガもたくさんあって分かりやすい

文章だけだとつい読むのがしんどくなってしまいますが、この本はマンガもたくさん載っているのでスイスイと読めていけます。

おすすめポイント

まとめ

猫のご飯の量について知らなかったら、健康を気にかけていたつもりで大切な愛猫を病気にさせてしまうところですね。

食事量の計算方法について丁寧に書かれているこの本は本当におすすめです。

これから猫を迎え入れることになった時にはどんどん活用していきたい本です。

今回読んだ本はこちら

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